1. Letterの原案を書く
2020年にLancetから消化管出血に対するトラネキサム酸(TXA)の効果を検討したRCT(HALT trial)が出版されました。
HALT-IT Trial Collaborators. Effects of a high-dose 24-h infusion of tranexamic acid on death and thromboembolic events in patients with acute gastrointestinal bleeding (HALT-IT): an international randomised, double-blind, placebo-controlled trial. Lancet 2020;395(10241):1927-1936.
話題になったのでご存知の方も多いと思います。TXAは外傷や産科出血など様々な分野でRCTが行われ、その有効性が示されているのですが、消化管出血に関しては4g/dayのTXAは死亡率を下げず、むしろTXA群で副作用が多かったと示したこの論文は結構インパクトがありました。
この論文を読んだ筆者の知己であるM先生が、『最近トランサミンに関する研究をしていて、この論文を読んで思ったことがあるのでレターを書いてみたいです』と筆者に相談に来ました。残念ながらrejectされているのですが、折角なのでここでどのように書き上げたかのプロセスを紹介したいと思います。Rejectされているレターを記事として出すかどうかは迷ったのですが、せっかく書き上げたのと著作権を気にしなくてよいので、今後レターや論文を書くときの参考になれば思って掲載しました(M先生の承諾は得ています)。
もちろんこの記事の内容が正しいというわけではなく、もっと優れた表現や構成もあると思います。また、もしからしたら改悪しているかもしれませんが、作成において何を考えて、なぜ変更したかができるだけ伝わるよう意識しています。
この論文に対してM先生が注目したのは、下記の点です。
- 論文ではセカンダリアウトカムに設定されている複合アウトカムに診断的内視鏡が治療介入として含まれているが、診断的内視鏡は治療介入から除くべきではないか。
- 副作用に関して、high-dose TXA(>50mg/kg)による痙攣リスク上昇は以前からすでに報告されており、用いられた4g/dayは多いのではないか。CRUSH trialsやWOMAN trialなどではTXA 2g/dayの投与であり、副作用にも有意差はなかった
- 肝疾患の割合が多く、治療群で副作用が出やすいのではないか。
つまりM先生の主張をまとめると、「4g未満の投与量(例えば2g)でTXAを投与すれば、死亡率は減らなくても、副作用の増加無く治療介入は減るかもしれないのでは?」ということです。下記はM先生が最初に書いて持ってきたレターです。ちなみにここでは文法などの細かい点に関しては取り上げず、あえて修正していませんが(本義でないので)、その辺はご容赦ください。
The impact of tranexamic acid on invasive interventions
The HALT-IT Trial Collaborators concluded that “tranexamic acid should not be used for the treatment of gastrointestinal bleeding outside the context of a randomised trial.” However, we would like to point out three concerns.
First, a high dose of tranexamic acid may have caused an increasing seizure. It has been already known that high-dose tranexamic acid is associated with the risk of seizure in cardiac surgery. Moreover, in CRASH-2 and WOMAN trials, which showed the impact of tranexamic acid without serious adverse effects, the dose of tranexamic acid was 2g on the day of bleeding. The dose of tranexamic acid in the HALT-IT study seemed to be so high that it may cause a high risk of seizure.
Second, as the authors stated, despite no strong evidence, heterogeneity of study populations may have still remained. Specifically, the presence of liver disease might be associated with increased mortality and the risk of thromboembolic events.
Third, the outcome setting of the intervention was somewhat unreasonable. In the HALT-IT study, the proportion of patients who received tranexamic acid and diagnostic endoscopy was larger than that of the patients who did not receive tranexamic acid but received diagnostic endoscopy. Additionally, as for therapeutic endoscopy, patients in the tranexamic acid group were less than those in the placebo group.
These data could make a conceivable sense that patients receiving tranexamic acid upfront would have a lower rate of endoscopic intervention. Considering these concerns, although tranexamic acid may not reduce mortality and its hemostatic effect can be small, administration of less than 4g of tranexamic acid might decrease the rate of intervention without serious adverse events in patients with non-variceal gastrointestinal bleeding.
これを見るとレターの基本構造である、
- 最初に対象論文のサマリを述べる
- Howeverなどの逆説から何点問題があるかを述べる
- First, Second,…と順番に自分の意見を提示する
- 最後に自分の意見をまとめる
というお手本のような形になっていると思います。もうこれで校正業者に出しても良いのかもしれませんが、M先生と相談して少しずつ手を入れました。
2. Titleの修正
【原文】
The impact of tranexamic acid on invasive interventions
【修正後】
Tranexamic acid and therapeutic interventions for gastrointestinal bleeding
まずタイトルから。M先生のつけたタイトルはThe impact of tranexamic acid on invasive interventionsですが、impactという単語は基本的にcausalityを示す結構強い単語なので筆者はそこまで頻用しません。HALT trialはRCTなのでimpactでもいいのかもしれませんが、 M先生が言いたいことはあくまでセカンダリアウトカムである治療介入に診断的処置(diagnostic intervention)が入っていて、それを抜いたら結果が変わるのでは?という話です。
そうなると、あまり強く言い過ぎるのは印象が悪いのでは、ということで、ソフトなタイトルにしました。またdiagnostic proceduresもinvasiveといえばinvasiveなので、明確に「治療」という意味を持たせてtherapeutic interventionsにしています。
次に出だしに関しては定型分なのでなんでもいいのですが、筆者は”We read the article by the *** with interest.”と一言書いてから、次に自分が指摘したいところをサマリします。字数制限が厳しくても最初に敬意を持った一言は入れた方がいいでしょう。もしこの一言を書くスペースが足りないというのであれば、それは内容を詰め込みすぎているか上手に表現できていない可能性が高いです。
3. 書き始めの段落の修正
【原文】
The HALT-IT Trial Collaborators concluded that “tranexamic acid should not be used for the treatment of gastrointestinal bleeding outside the context of a randomised trial.” However, we would like to point out three concerns.
【修正後】
We read the article by the HALT-IT collaborators with interest. This randomised controlled trial of patients with gastrointestinal bleeding found no evidence that tranexamic acid decreases the risk of death or interventions, but increases the risk of adverse events.
M先生は次にHALT-IT Trial Collaborators concluded that “tranexamic acid should not be used for the treatment of gastrointestinal bleeding outside the context of a randomised trial.”と論文の結論の文章をそのまま持ってきています。一番スムーズな方法ですが、個人的には”outside the context of a randomized trial”という表現はこれだけ読んでも伝わりにくいのと、具体性があまりない印象を受けました。
そこでletterの全体的な構成を踏まえて、”This randomised controlled trial of patients with gastrointestinal bleeding found no evidence that tranexamic acid decreases the risk of death or interventions, but increases the risk of adverse events”という風に具体的に書き直しました。Increase/decreaseというcausalityを示す単語を使っていますが、ここはRCTのメイン部分なので良いかと判断しています。
後述しますが、このletterの前半ではTXAは侵襲的介入を減らす効果があるのではないかという点を、後半では投与量を減らせば合併症を減らせるのではないかという点をそれぞれ述べるので、この時点でinvasive interventionというキーワードとadverse eventsというキーワードをそれぞれ順番に出しておくと話が整理され、ロジックが流れやすくなります(順番が逆転しないように)。
4. メインの段落の修正
さて次にメインのポイントですが、レターではいかに自分の意見を限られたスペースで伝えるかが大事なので、ポイントがたくさんあるとそれぞれのインパクトが薄れてしまいます。Lancetは250字制限ですが、250字ではせいぜい2つまでです。そして最初に最も言いたいことを最前面に持ってきた方が伝わりやすいです。
M先生のアイデアは①TXAの量が多すぎる、②肝疾患の患者が多い、③セカンダリアウトカムである治療的処置の中に診断的処置を含む、ですが、ここで②を消しました。②の内容は既にlimitationに書いてあるため、そのことを再度指摘するのは好ましくありません。筆者が気づいていることを再度指摘してもあまり議論が活性化しないからです(editorもlimitationがあるのを承知で出版しているわけです)。
それからpopulationにheterogeneityがあるというのは少し違います。Heterogeneityというのは異質性であり、色々なものがごちゃ混ぜになったような状態なので、その「バラバラさ」に注目したいならheterogeneityでもよいのですが、肝疾患の患者割合が多いことを言いたいのであれば単に「肝疾患の患者の割合が**%であった」と書いたほうがストレートです。また肝疾患の患者が多いとmortalityのリスク増加と関連すると述べていますが、単に肝疾患の割合が高くてもTXAのtreatment effectに影響するかどうかは別問題です。また筆者らも肝疾患の有無で層別化した解析を行っています。
次にTXAの量と診断的内視鏡の話が残りますが、M先生のメインアイデアは「セカンダリアウトカムである治療的処置から診断的処置を除いた場合、死亡率こそ減らないが、治療的介入は減っているのでは?」なので、まずはTXAは治療的介入を減らせるのではないか?という点を前面に出しました。というのもTXAの投与量は研究者が事前に十分に相談して決めているため変えようがないものである一方、治療介入に診断的内視鏡を含むかどうか臨床的にも議論が分かれそうなところですし、治療介入から診断的内視鏡を除いた場合のリスク比は後からでも計算できて論文の結論が変わる可能性があるからです(すなわちletterとして意義があるのでは)。
【原文】
Third, the outcome setting of the intervention was somewhat unreasonable. In the HALT-IT study, the proportion of patients who received tranexamic acid and diagnostic endoscopy was larger than that of the patients who did not receive tranexamic acid but received diagnostic endoscopy. Additionally, as for therapeutic endoscopy, patients in the tranexamic acid group were less than those in the placebo group.
【修正後】
In perusing the article, we noted that the authors included diagnostic endoscopy in “any surgical, endoscopic, or radiological intervention” as a composite outcome. We suggest that if this composite outcome were to exclude diagnostic procedures, tranexamic acid would be associated with a lower risk of therapeutic interventions. Indeed, patients treated with tranexamic acid were likely to receive diagnostic (80.3% vs. 79.1%), but not therapeutic endoscopy (42.7% vs. 44.5%) or radiological procedures (1.2% vs. 1.5%). Assuming patients who received therapeutic endoscopy, radiological procedures, or surgical intervention are mutually exclusive, the risk ratio of tranexamic acid for therapeutic intervention would be 0.95 (95% confidence interval, 0.92-0.99), with a number needed to treat of 46. Even if tranexamic acid does not reduce mortality, reducing invasive therapeutic interventions is beneficial.
本文のTable 4を見てみればわかりますが、確かに診断的処置(内視鏡、放射線) が “any surgical, endoscopic, or radiological intervention”に含まれています。でもこれを単に「診断的処置が含まれているから解釈が変わる」というだけでは説得力に乏しいです。サイエンスは数字を大事にしますから、できれば具体的に示したいところです。そこでまず、具体的な数字とともにdiagnostic proceduresをtherapeutic interventionsから除くと結果が変わるのではないか、というのを伝えています。やはり数字があると内容が引き締まるように思います。また、letterだから意見を強く言う人もいると思いますが、このletterは色々な仮定を置いて話をしているので柔らかめの表現を使いました。
次に、もう少し踏み込んで、一人の患者が複数の治療介入を受けていないと仮定した場合のリスク比とnumber needed to treat(NNT)を計算しました。リスク比とNNTはweb上のツールなどでも数字を入れれば簡単に計算できます。本来であれば内視鏡的処置を受けても止まらずradiological interventionやsurgeryを行った人もいるでしょうが、それらの数字は論文に示されていないのでわかりません。とはいえそんなには多くないでしょうから各治療を受けた人たちはmutually exclusive、相互に排他的である(重複しない)という仮定をおいています。
そうするとTXAの診断的処置を除いた内視鏡的治療、IVR、外科的治療に対するリスク比は0.95(95%CI, 0.92-0.99)となり、リスク比の信頼区間が1を跨がないのでTXAは有意に侵襲的治療介入を減らしているのではないか、という結果になります。特にTXAは安価な薬剤ですのでNNT=46という数字はそれなりにインパクトがありますから、興味深い結果であることをeditorに示すことができます。
これで論文の解釈としての問題点を一つあげたことになります。しかし、仮にTXAは治療的介入を減らす結果となっても、今度は合併症率が高いことが問題になります。おそらく侵襲的治療介入を減らすベネフィットよりも合併症が増えるリスクの方が一般には嫌がられるでしょう。そこでM先生が述べたかったもう一つのポイントである、少ない量を使えば良いじゃないか?という話になります。
【原文】
First, a high dose of tranexamic acid may have caused an increasing seizure. It has been already known that high-dose tranexamic acid is associated with the risk of seizure in cardiac surgery. Moreover, in CRASH-2 and WOMAN trials, which showed the impact of tranexamic acid without serious adverse effects, the dose of tranexamic acid was 2g on the day of bleeding. The dose of tranexamic acid in the HALT-IT study seemed to be so high that it may cause a high risk of seizure.
【修正後】
While the demonstrated risk of adverse events may outweigh the suggested benefit, the dose of tranexamic acid (4 g/day) may be reducible for preventing adverse events, according to recent randomised controlled trials (CRASH-2 and WOMAN trials using 2 g/day) and meta-analyses indicating the no dose-response in the effect of tranexamic acid on bleeding events.
この部分を根拠を持って示せれば説得力のあるレターになります。それかもう一つ、合併症のnumber needed to harm(NNH)を示し、NNTとNNHを比較して考えるという方法もあります。この場合有意差のあったvenous events(DVT, PE)のNNHは269、seizureに対しては約370ですから、数字上のbenefitはTXA投与の方が上回るかもしれません(もちろん治療的介入とVTEなどのイベントの重要性が同じとした場合です)。ただこの場合はまた各合併症がmutually exclusiveであるという仮定をおかないといけません。
ここでM先生は過去の研究からTXAは2gで良いのではないか、と言っていますが、これだけだといくつか問題点が生じてしまいます。一つは今回の研究は4gであるからこそtherapeutic interventionsのリスク低下と関連している可能性(すなわち2gにすると合併症も減るが効果も失われてしまう)、もう一つがacute bleedingと消化管出血のような出血時期不明の場合とではTXAの投与効果が異なるかもしれないという点です。
論文の著者はCRASH-2 trialの結果を踏まえ、かつ消化管出血という発症時期が明確でない病態を考慮して4gに設定しています。これを理論的にひっくり返すのは難しいですし、研究の大変さは重々承知なので個人的に「なんで2gじゃないの?」というところを強く指摘したくありません。また、単に過去の研究では2gだったと言っても病態が違う上に出血時間も違うから、他の研究の2gをそのまま一般化して用いることは難しいと言われたらその通りとしか言いようがありません。
そこで他の研究ではどうだったかということよりもdose-response、すなわち容量反応性と呼ばれる視点での理論立ての方が好ましいかなと考えました。もし他の研究で2gと4g、あるいはそれ以上の投与量で治療効果に差がない、つまり容量反応性がないという論文があればそれは病態によらずそうかもしれないという(やや強引な)理論でのサポートです。実際、術中出血に対してトランサミンの投与量を変えても結果に変化がないとする論文があります。ほんとかな?とは思いますが、この論文を引用しました。
もちろんacute bleeding eventとの違いは承知していますが、CRASH-2やWOMAN trial、それからこのmeta-analysisを示すことで多少なりとも「TXAの量を減らせば合併症を減らしつつ効果は変わらないかもしれない」という論点にしています。正直なところを言うとこの辺はロジックとして厳しいものがありますが、スペースの都合でこれ以上は書けない(書けても藪蛇)という感じで、あっさりと記載しています。
5. まとめの段落の修正
【原文】
These data could make a conceivable sense that patients receiving tranexamic acid upfront would have a lower rate of endoscopic intervention. Considering these concerns, although tranexamic acid may not reduce mortality and its hemostatic effect can be small, administration of less than 4g of tranexamic acid might decrease the rate of intervention without serious adverse events in patients with non-variceal gastrointestinal bleeding.
【修正後】
Accordingly, we suggest that this study cannot exclude the effect of tranexamic acid on reducing invasive interventions, without serious adverse events, by using a lower dose.
そして最後にまとめの文章です。どのように書くかは迷いましたが、論文の筆者らが論文内で”this study cannot exclude ***”という表現を用いていたのでそれに合わせる形で書いています。
これで最初と最後の段落が綺麗に繋がりロジックの流れが良くなったのではないでしょうか。ここまで書いてほぼ250字なので肝疾患のことを追加するスペースはないと判断し、最後に全体を整えてから校正に出しています。
以上をまとめると、「消化管出血に対するhigh-dose TXAは死亡率は減らしはしないものの、治療的介入を減らすことができるかもしれない。2gに減らせばより安全に効果を維持して用いることができるのではないか?」ということになります。TXAは様々な領域で支持されていることを考えると、あり得なくはないとはいえ非常に多くの仮定が存在していますし(正直、想像レベルだと思います)、プライマリアウトカムに差がないのは事実です。消化管出血を1万例以上集めるだけでも至難ですし、この論文は色々しっかり検討されていて凄いですよね。出来上がったものに後からケチをつけるのは簡単なのです。
大事なのはこの論文がknowledge gapのどの部分を埋めているかであり、レターはそのedgeを明確にする役割もあるということ。もちろん時にはレターが非科学的な論文の欠点を指摘することもあって、そういうレターは華々しく取り上げられますが、ほとんどのレターはそうじゃありません。あくまで「何がわかっていて何がわかっていないのか(knowledge gap)」を明確にし、統計解析や解釈など「その結果を踏まえた上でどう考えれば良いのか」を議論していくものだと思います。
最終的なLetterは下記になります(南無南無)。
To the Editor: (word limit: 247/250)
We read the article by the HALT-IT collaborators with interest. This randomised controlled trial of patients with gastrointestinal bleeding found no evidence that tranexamic acid decreases the risk of death or interventions, but increases the risk of adverse events.
In perusing the article, we noted that the authors included diagnostic endoscopy in “any surgical, endoscopic, or radiological intervention” as a composite outcome. We suggest that if this composite outcome were to exclude diagnostic procedures, tranexamic acid would be associated with a lower risk of therapeutic interventions. Indeed, patients treated with tranexamic acid were likely to receive diagnostic (80.3% vs. 79.1%), but not therapeutic endoscopy (42.7% vs. 44.5%) or radiological procedures (1.2% vs. 1.5%). Assuming patients who received therapeutic endoscopy, radiological procedures, or surgical intervention are mutually exclusive, the risk ratio of tranexamic acid for therapeutic intervention would be 0.95 (95% confidence interval, 0.92-0.99), with a number needed to treat of 46. Even if tranexamic acid does not reduce mortality, reducing invasive therapeutic interventions is beneficial.
While the demonstrated risk of adverse events may outweigh the suggested benefit, the dose of tranexamic acid (4 g/day) may be reducible for preventing adverse events, according to recent randomised controlled trials (CRASH-2 and WOMAN trials using 2 g/day) and meta-analyses indicating the no dose-response in the effect of tranexamic acid on bleeding events.
Accordingly, we suggest that this study cannot exclude the effect of tranexamic acid on reducing invasive interventions, without serious adverse events, by using a lower dose.