執筆/文献管理ソフト

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1. 執筆はWordかGoogle Docが主流

論文執筆の基本ソフトはWordです。これは論文投稿時にも「Word形式のファイルで投稿してください」といった指定があるので、Microsoft社やWordが好きではなくてもWordを用いるのが無難です。あとはTex(テフ)形式などが投稿時に許可されていますが、普通の臨床研究者は素直にWordを用いましょう。残念ながらMacのPagesは不可です。

さすがにWordの使い方は割愛しますが、最近ではGoogleドキュメントを用いた執筆も多いです。どちらでも良いのですが、今の指導者の多くはGoogldeドキュメントに慣れておらず、通常のWordを用いたやりとりが多いです(個人的にも変更履歴が分かりやすいのでWordの方が好きです)。お互い慣れているならGoogleドキュメントで良いでしょう。GoogleドキュメントからWordファイルをダウンロードするとレイアウトやフォントが崩れやすいので注意してください。

なお、LaTexやエディタ、GitHubやR+MarkDownで論文を書く人もいるかと思いますが、多くの場合共著者がこれらに対応できないので、Wordファイルに変換するか、最初からWordで書くのが無難だと思います。

※ Latexは「ラテフ」が正しい読み方のようですが、最近はラテック・ラテックスいずれも可なようです


2. 文献管理ソフトは必須

論文を書くうえで文献管理ソフトは必須です。論文のIntroduction、Methods、Discussionでは過去の研究を引用しながら執筆していきますが、ワンクリックで引用文献を挿入してくれるうえに、順番が変化したら自動で修正してくれるからです。時に面倒くさがって文献管理ソフトを導入せず、手作業で引用を付けようとする人がいますが、確実に時間と労力の無駄なので絶対に辞めましょう。本当に誰も得しません。

ここで述べる5つのソフトはいずれも主要な文献管理ソフトです。これまではEndNoteやMendeleyが主流でしたが、現在では無料のZoteroや、Googleドキュメントとの連携が容易なPaperpileが人気があるように思います。筆者の個人的意見ですがPaperpileが一番使いやすくおすすめです。お金があるならENDNOTEも良いですし、無料ならZoteroでしょうか。個人のPCスキルや嗜好によるところが大きいので、色々な記事を読んでみてください。

Paperpile
Paperpileは月額数百円からの課金制ですが、Google chrome で全てが完結するブラウザベースの文献管理ツールで今の時代に即していると思います。非常に使いやすいので、個人的にはイチオシです。Paperpile for WORDもあります。 逆に宗教上の理由でGoogle chromeは絶対に使わないというのであれば不向きかもしれません。Google drive で論文のPDFが同期され、PDFに直接コメントやメモを残すことが可能です。下記のminoblogさんやすきとほるさんの記事に詳細なPaperpile紹介記事があります。


【研究者が解説】神ツール”Paperpile” 文献管理を10倍効率化
最強の文献管理ソフト「Paperpile」を、研究者の視点から解説。インストールから使用法、そのメリット・デメリットまで、この記事を読めばPaperpileの全てがわかる、All in Oneな解説です。

Zotero
無料で有名な文献管理ソフトですが、文献整理よりも論文執筆に向いています。主な機能は他のソフトと変わりません。第三者が作った拡張機能(アドオン)を組み込んでいくことで機能改善されるというメリットがあります。ただし全てが完全無料ではなく、容量を増やそうとすると課金制になります。上記minoblogさんにPaperpile、Zotero、Mendeleyを比較した記事があるので参考になると思います。また下記はSDさんのZoteroをお勧めするnoteです。

【令和最新版】文献管理ソフト Zoteroのすゝめ|SD
はじめに 研究のお仕事をしていると、先行研究の調査や最新論文のチェックなど、毎日論文を読むことになります。 仮に1日に3本の論文を読んで手元に保存したとして、1年で1000本を超える論文を扱わないといけないことになります。 私は整理整頓が苦...


EndNote
EndNoteはUSACOという国内代理店を通すと3万円〜6万円と高額です(安く購入したい方はインターネットで探してください)。文献管理ソフトの筆頭とも言えるソフトですが、やはりその値段がネックになっています。EndNoteの良い点は使いやすい上にユーザーが多く、主要な雑誌の投稿規定に沿った形式で引用文献一覧を整えることができるという点が最大のメリットです。

Mendeley
Mendeleyは基本無料という利点があります。論文pdfファイルのリネーム機能などもあって一時期は多くの研究者が用いていましたが、現在ではPaperpileとZoteroが注目されているように思います。Mendeleyの使い方はElsevierがクイックガイドを頒布しています。

ReadCube Papers
Papersというアプリと統合して月額課金制になりました。ReadCubeはMendeleyと優劣つけがたい人気がありましたが、最近はPaperpileやZoteroの方がよく聞くようになりました。


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