論文執筆を意識して研究案を練る①:FIRM2NESS

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FINER/FIRMMNESSの捉え方

問いの立て方と文献検索のページでも書きましたが、FINERは良い指標ですが、ほとんどの場合Feasiblityに焦点が当たりがちな気がします。

「Interestingは…私は面白いと思うし、他の人も思うだろう。
 Novelもまあnovelな気がする。
 Ethicalは倫理委員会通すから大丈夫だし、
 Relevantも私は重要だと思っている」

のような感じでしょうか。ここは経験者と初学者で結構違う部分で、経験者から見ると『甘い、もっと詰めて』なのに、初学者からすると『なぜこれじゃだめなんだろう?』となりがちなので、対面などでしっかりと練りましょう。

FINER(あるいはFIRMMNESS)が明確じゃないと「なんとなくデータはあるし解析終わったけど…」と論文を書くときに苦労します。FIRMMNESS(S)に関しては新谷先生の動画が分かりやすいです。

一方で動画を見たらわかるのですが、最初でいきなり研究機関・資金・症例数の話に加えて、ARCO/CRO・統計解析専門家の話などハードルが結構高いと感じる人が多いかもしれません。個人的に初学者に特に重視して欲しい部分をピックアップしました。

  1. Feasibility: 協力者・指導者はいるか
  2. Interesting:単に個人的な好奇心を刺激するというだけでなく、専門領域や社会全体から見て意味があるか
  3. Relevant:考案されたリサーチクエスチョンが誰にとっても切実な問題なのか
  4. Measurable:曝露やアウトカムのタイミングとどう計量するか
  5. Modifiable:(ここは興味次第だと思います)
  6. Novel:何がわかっているのか、何が分かっていないのかを吟味したか
  7. Ethical:法令や指針などはきちんと守られているか?(倫理委員会通過前にデータを集めてはいけません)
  8. Specific:リサーチクエスチョンは具体化されているか?
  9. Structured:因果推論であればPECOを書きますが、交絡等の話は因果推論なので診断予測の研究では用いません

おそらく多くの初学者は既存のデータベースを用いた研究を行うと思うので、その際における注意点を踏まえて研究を行うには次のページを参照してください。

前<<研究目的の明確化とガイドライン
次>>論文執筆を意識して研究案を練る②:Research Briefing

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